パフォーマー復帰したら最悪の事態に。泣きそう。




パフォーマーの謳歌 Ouka(@performerouka)です。

コロナ禍になってこんな記事を投稿しました。

パフォーマーを辞めるということ。


「休止」と呼ぶには長い期間、パフォーマーとしての活動が出来なくなるだろう、
そう感じての記事でした。

が。

昨日、パフォーマーとして復帰することができました。
少し前に日本テレビ「嵐にしやがれ」には出演させて頂きましたが、
今回は正真正銘、会場に赴き目の前のお客様達にお見せする「ショー本番」です。

約半年、オンラインでの出演や映像作品、テレビ収録は多少あれど
純然な「ショー本番」はコロナ禍後初めてでした。

大阪の大型ホテルにて、
とある団体様のパーティ。
密を避けアクリル板などのコロナ対策は万全でした。
(というか万全すぎて会場の大きさに対してお客様の人数がとても少なくされていました)

ショーのためにする全てが新鮮で、全てが懐かしくて。

ショーの準備をする。
プログラムを作る。
新幹線で向かう。
駅弁を食べる。
リハをする。
そして、出演本番。

ひとつひとつに、なんとも言えない感傷的な気持ちになってしまいました。

さてショー本番は無事に大成功・・・

と言いたいところなのですが、そうとも言えない事態となりました。
最悪、と言っても過言ではないことになってしまったのです。

本番

当日の演目はこんな感じ。

LightAct・・・光を扱うパフォーマンス
マイクを持ちご挨拶
DSR・・・サイズがちぐはずのリングのパフォーマンス
Shift・・・ブゲン(S字の図形)のパフォーマンス
マイクを持ちしゃべりながらの小ネタ
音符・・・ずっと演じてきたリングのメインパフォーマンス
EURO!・・・最後は明るく突き抜けて終わります

最初は光を扱う・操る演目の関係で、照明は暗めからスタート。
「最初の演目が終わったら、明転(照明をつける)」
「最初の演目の終わるタイミングは、光の残像で文字が空間に出てそれが消えたら」
としっかりホテルのスタッフさんとリハーサル済みなので、安心していました。
まずは最初の光の演目が終わり、お客様からはまずまずの反応。

やっと、やっと戻ってこれたんだ。
そう思いながら、そこからマイクを持ちお客様にご挨拶・・・

ん?

え?

えええええ?

 

一向に照明がつかない。

打ち合わせしてリハーサルしたはずなのに・・・

照明操作の位置に目を向けると、信じられない光景がそこにはありました。

そこには打ち合わせをしたホテルのスタッフさんが、いない。

これはさすがに驚きました。

10年以上プロをやっていますが、これは初めてです。
タイミングが違うとか操作が違うではなく、
そもそも不在。

「照明お願いします」
と言おうかとも思ったけれど、
単純にショー本番中に言うセリフとしてダサいし、
そもそも操作する方が不在だとステージから言っても意味がない。

泣きそう・・・になるわけにもいきません。
とにかく目の前にお客様がいる本番、
良いショーを成立させないと・・・

 

そこで神が降臨しました。

神の名は黒川智紀

 

急遽、今日のアシスタントをお願いした彼はマジックのオリンピックの日本代表(ステージマジック)に選出されるほどの腕前。
どう考えてもアシスタントを頼むような人物ではないのですが、彼が名乗り出てくれたのでお願いすることにしていたのです。

元々お願いしていたアシスタントさんは、所属会社内でコロナ陽性の方が出たため辞退・・なので急遽彼にお願いしていました

黒川くん(普段読んでいる名前で呼ばせて頂きます)
には元々、ショーの前後に道具を出したりはけたりするアシスタントをお願いしたのですが、
不在のホテルスタッフさんに代わって照明をつけてくれました。
アイコンタクトで本番中、一番後ろにいる彼と「照明つけて」「わかりました」と会話できたのは本当に彼の現場力対応力の賜物。

しかもショーが終わったら
「あ、勝手ながらこちらで判断して音のフェーダーを調整させて頂きました」
とのこと。

え?じゃあ結果的に
ステージハンズと照明と音響とそれから撮影もしてくれたってこと?

何?神なの?

というわけで、彼のおかげで事なきを得てショーは無事進行。

徐々にお客様の心を掴んでいく。
その感覚は鈍っていない。
プロ生活してきた中で見つけた答え。見つけた構成。
音符アクトからのEUROで締めくくる。間違いない鉄板の流れ。

一番最後の演目中。

 

 

お客さんが真に熱狂してくるのを肌で感じ、
手拍子の音、拍手の音、自分の使う音楽が混じるなか、

「自分はこの空間が好きなんだよなあ」
「やっぱりこれを仕事にしたいなあ」
「すっごくいいお客様だなあ」
「今、幸せだなあ」

そんな感情がぐるぐるとまわり、
本番中なのに本当に泣きそうでした。

ショーの世界と黒川智紀は最高なのです。

残念ながら、やはりコロナ禍で次の確定したお仕事はないけれど、
次のショーのお仕事を待ち望みます。
またお会いしましょう。

プロフィール

パフォーマー 謳歌/Ouka

動くだまし絵”と評されたパフォーマー。
最近は「スッキリ」に出演。
YouTube500万、ブログ記事1200RT、出演22ヶ国。
クラウドファンディングで国際エンタメ公演TrueActを主催。

↓twitter
https://twitter.com/performerouka