プロとアマチュアの決定的な差。それは「捨てられる」こと。




こんにちは。Ouka(謳歌)です!

創作やクリエーションは楽しいです。超楽しいですよね!(同意を求める)

僕の属するショーの世界でも、小説でも漫画でもブログでも動画でも。
プロ活動する人も趣味で続ける人もたくさんいて、
僕は本当にプロアマに優劣はないと思っていますが、その上で、
アマチュアとプロの差って何でしょう?

 

他人に価値を提供できるかどうか〜
という話は合ってるけど正直当たり前なので、

僕の実体験や僕の知見から強く思うことを伝えますね、是非聞いて役に立ててください!
 

結論は、
一生懸命作ったものでも、捨てられるかどうか。

「作った」と表記してますが、
作ったに限らず、買ったとか習得したとか覚えたとかでも同じですね。

 

一生懸命作ったものでも、捨てられるかどうか。実例

僕が大学サークル(マジックとかジャグリングとか)でたま〜に指導させて頂くことがあるのですが、
こんな会話をすることがあります。
 

↓指導中の会話
 

Ouka
「んんー、その技を構成に入れたの、どういう理由ー?」
後輩
「練習して、できるようになったからやりたくて・・」
趣味として行うなら最高の答えです。
これは本当にそう思います。
自分が一生懸命できるようなったことをやる、それって素晴らしいことです。

 

でももしもプロに聞いたらこうなるはず。

Ouka
「んんーその技を構成に入れたの、どういう理由ー?」
プロ
「一旦この技術を挟むことで、変化を与えて、お客さんにそんな動きもあるのねって驚きを入れてます」
プロ
「この演技ではスピーディーで爽快感をお客さんに感じてもらいたいので、この技術はテンポよく動くからこれを採用しました」

プロはその技術や知識が、お客さん(相手)にとってどうかを考えています。
技術そのものはプロもアマチュアも変わらなかったりすることもあります。使い方考え方が違うんです。
 

・自分が必死に練習した技術かどうか
・自分が頑張って貯めたお金で買った機材かどうか
・自分が高額のセミナーで得た知識かどうか
そういうのって相手には直接は関係ないんですよね。

エピソード的にそういうことを言うのは全然ありですけどね!効果的なら!

 

あるポルトガル人の格言。”何故それをするのですか?”

2014年かな、台湾で行われたステージの国際コンベンションに行ってきました。
世界中の業界関係者が集まる中、ポルトガル人のパフォーマーのレクチャーがあったのですが、
その中で本当に刺さった言葉がります。

あなたが構成に入れている技術について、
「何故それをするのですか?」と自問してください。

その質問に対する答えが、
「出来るからやってる」
だった場合、それは適切とは言えません。

出来るから、練習したから、会得したから、それが理由ではダメだというのです。
お客さんにとって、それが適切かどうか。ただそれだけ。

ショーの世界で言えば、
本人が出来ることをただ何の工夫もなく羅列されたものが、お客さんにとって面白いはずがありません。

これはもちろんどんな分野でも同じです。

・お客さんのオーダーや髪質を無視して、最近習得した技術を使う美容師

・凶暴なモンスターの絵を描く仕事で、やっと買ったパステルカラーの淡い水彩絵の具で絵を使うイラストレーター

・覚えた技術をとりあえず全部ぶっこんで作るwebデザイナー

どう思います?絶対嫌ですよねw

でも意外と僕たちは自分のスキルや知識についてはそれをしがちです。

何故かって、やっぱり人間だから。

夏休みを潰して、バイトもせず、ひたすら一つの技術を練習して、
最初は全くできなかったのに段々出来るようになってきて、
最終的には成功率65パーセントまでなんとか持ってきた大学生が、

「成功率低いし、コンセプトに合わないし、ボツにしよーぜそれ」

って言われて

 

後輩
トゥーっす!オッケー、んじゃあ前から出来る簡単なやつに置き換えるわ!

とはなかなかならないですよねw

だからこそ、そこにプロとアマチュアのラインがあると思うのです。

僕は、時間を割いて会得した技術でもコンセプトに合わなかったりしたら

Ouka
「トゥーっす!オッケー、んじゃあ前から出来る簡単なやつに置き換えるわ!」

って考える人なのである意味ではプロに向いていたのかもしれません。
それでももちろん「せっかく練習したけどなー」って気持ちは少しありますけどね。人間だもの。

ちなみに「出来るから」って理由を完全に無くしてるわけじゃないです。本番で扱えることを確かめたりお客さんの反応を見たりするために少しだけ入れることはあります

“自分の作品を破いてください。出来ないなら・・・”

これはアメリカのアート&ビジネスの授業、実際あったお話です。

先生から課題が出されて、生徒は各々、その課題のための作品を作ってきます。
その課題を提出する授業で先生は、
「課題の作品を机に出してください。それを破いて捨ててください。」
と言うのです。

先生が伝えたかったのは、
「プロになったら自分のアイディアや作品を捨てるのは日常茶飯事。それが絶対に嫌ならプロになるのはオススメしない」
ということでした。

詳しくは、こちらのブログに実体験として載ってます(短いので是非!)

「傷つかない技術」を体験した授業

作品という全体像であれ、細かい技術であれ、知識であれ、機材であれ、
プロになったら自分がどれだけ時間やお金や労力をかけたものかは関係ないのです。

それに、自分で作ったものを捨てまくれる人は、必ず進化します。

僕が捨てたもの

習得に5年かかった技術でも、ようやく覚えた新技術でも、目的のためならショー構成に入れないことはしょっちゅうあるのですが、
最近大きなものを捨てました。
この前の仕事で、僕は自分が5-6年世界中で演じてきたメインの作品をやめたんです
やめて、その代わりとなる新作を携えて海外の仕事に臨みました。
その方が、45分間のショーという全体から見ると、最終的にお客さんが「いいショー見たわ〜!!」って感じてくれると思ったのです。

前からやってる音符はShiftっていうもう一つの作品と若干雰囲気とか被ってるんですよね・・(45分ショーの中で似たような雰囲気あるとダレちゃう)

正直今はまだ音と衣装を和に置き換えたって感じに近いですけど、これから色々発展させて行けたらいいなあと。
ちなみに完全に前のはもうやらない!!とかではないのですよ。

みなさんも目的のためなら自分の技術や作品、アイディアを捨てられる人になれると強いですよ!
僕もまだまだなので頑張ります。

ではまた次の記事で!

プロフィール

パフォーマー 謳歌/Ouka

動くだまし絵”と評されたパフォーマー。
最近は「スッキリ」に出演。
YouTube500万、ブログ記事1200RT、出演22ヶ国。
クラウドファンディングで国際エンタメ公演TrueActを主催。

↓twitter
https://twitter.com/performerouka