こんにちは、Ouka(謳歌)です。
先日はシンガポール・タイ・ベトナム・カンボジアのアジアクルーズでお仕事をして来ました!
部屋と時期によっては参加費100万円くらいかかるクルーズにお仕事として参加できたのは有意義で楽しすぎました。
それ記事は別にまた書くとして、
今回は何の役にも立たないヤバい話を書きます。
お客さんから○○された話
あれは2010年くらいだったかな、都内の野外でショーをしていました。
ショー自体は無事に終わり、50~100人くらいのお客さんから拍手や「よかったです~」なんて声を頂いて僕はニコニコしておりました。
そんな中、ひとりのお客さんがこちらに寄って来ました。
年齢は30代かな、黒髪で腰近くまであるロングヘアが特徴的な女性でした。
状況的にも、
「写真撮っていいですか?」とか
「ショーは~(感想)でしたよ」とか
とかそういう話で自分のことろに来てくれたのかなと思いました。
ところが彼女の第一声はこうでした。
「あなたには悪い霊が憑いている!今から除霊してあげる」
ん?
もう一度耳を澄して聞いてみましょう。
「あなたには悪い霊が憑いている!今から除霊してあげる」
うーん僕の耳には地獄先生ぬ〜べ〜の世界の中でしか会話に出てこない言葉しか聞こえてきません。
「あなたには悪い霊が憑いている!今から除霊してあげる」
びえええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
除霊、開始
その方はそのまますぐその場で呪文(念仏?)の詠唱をはじめました。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
終わらない。
終わらないのです。
除霊の呪文がいつまでたっても終わらないのです。
いや、おそらく3−5分くらいだったと思うのです、現実世界では。
かのアインシュタインは、時間の立ち方が速度によって変化する相対性理論を発表しましたが、
それがあまりに難解だったためにこうも言ったそうです。
「熱いストーブの上に一分間手を載せてみてください。まるで一時間ぐらいに感じられるでしょう。
ところが、かわいい女の子と一緒に一時間座っていても、一分間ぐらいにしか感じられない。
それが相対性というものです。」
なるほど!
これか!!
ええ、僕の精神には除霊を公衆の面前で受けているその時間が3分どころか30分、いや永遠の時のようにも感じられたのです。
いつ終わるの、と思っている時間ほど長く感じられるものはありません。
アインシュタインの相対性理論を実体験的に理解するという稀有な体験をした僕は一段階賢くなり今なら受験に落ちた志望校(獨協大学)にも受かる気がしましたが、そんなことよりも大変な自体が起こっていることに気がつきました。
そうです。
僕のショーを見ていたお客様の人数が増えているのです。
よく考えてください。
僕のショーが終わった直後のこの状況です。
だから、その場から人数は減ることはあっても(というか普通減ります)増えることはありえない訳です。
にも関わらず。
人が。
増えている。
そしてこんな声が聞こえてくるではありませんか。
「あれ(除霊)、何かのイベント?」
あああああああああああああああああああ
除霊という見世物
そうか。
ショーが終わった後に来たお客さんにとっては。
今除霊をしている女性が演者で、私はたまたま演者に指定されてステージ上がった人・・・・ !
なんということでしょう。
このようなことが未だかつて存在したでしょうか。
僕の脳内では驚愕と困惑と焦燥とがぐるぐると回っていましたが、
そんなことは関係なく除霊は続きます。
僕は思いました。
言った方がいいのだろうか。
集まりだしたお客様に(ん、お客さんではないのか・・?)
「違うんです。これは違うんです。そういう除霊とかのイベントとかそういうのじゃないんですホントあの、見世物じゃないんで」
と言うべきなのだろうか。
しかし職業:プロパフォーマーとしては絶対に言ってはならないセリフの気がする。
「見世物じゃないんで」って。
しかし言わないと人が続々集まってさらなる羞恥が加速してしまう。
いっそ
「すいません、除霊ありがとうございました。もう身が軽くなりました。大丈夫です」
などと言った方がいいのか・・・
と思った矢先。
呪文が止まりました。
終焉
呪文の詠唱が終わり、女性はゆっくりと下げていた顔をこちらに向け
「・・・終わりました」
その方は僕にそう告げ、その場から去っていきました。
集まったお客さんも僕もあっけに取られてしばらく固まっていました。
ともかくこうして僕の初めての「お客さんから除霊を受ける」という体験は終わりました。
僕は霊感とか感じないのですが、もしかしたら、大きな事故などないのはあの時
悪霊を追い払ってくださった女性のおかげかもしれません。
その節はありがとうございました。
今日は納豆オムレツがとても美味しかったです。