本当に大事なものはひとつだけ見せる




パフォーマーの謳歌 Ouka(@performerouka)です。

本日こんなツイートを目にしました。

それな〜やっちゃいがちだけど…
という気持ちとともに、
パフォーマンスアクトの世界も似たようたところあるね、とも思ったのでそれについて記事を書きます。

ひとつの世界に、大事なものはひとつだけ。

アクトでもデザインでも、大事なもの
言い換えれば象徴的なものはひとつだけがよさそうです。

色んなことをやるバラエティショーや大道芸では当てはまらないんですけど、テーマを持つステージアクトでは象徴的なモノが示されることも多いです。
もちろんない場合もありますが、その場合は絵面だったり動きだったり物語だったり情感だったりモノではないだけで結局象徴する何か(テーマ)はあったりするんですよね。

・・と文章で言ってもわかりにくいですよね。

自分のアクトから、こちらを。

音符が象徴物であり、この世界では大事なものです。
これが最後唐突にふたつになったらどうでしょう。
分裂してふたつになった驚きよりも、???という疑問の方が強くなりそうです。

続いてボールジャグリングの神、Victor Keeの演技。
神々しい。裸だし。


最後に赤いボールがもういっこ出てきたら。
お客さんは????となるでしょう。
8つになってもエンドが締まらなくなっちゃいそうですね。

増やして良いものもあるし、増やさない方がいい要素もあるのです。
象徴は増やさないでおきましょう、偶像崇拝禁止みたいなものです。
象徴、は単一の方がかえって強調されるのはパフォーマンスアクトでもデザインでも同じのようです。

ちなみにそれでも増やしたいんじゃ〜場合、中途半端に増やすのではなくむしろ「大量」にしちゃうという謎テクもあります。
こちらは表現力は不要でたくさんモノがある絵面で表現できますが、その分費用がかかります。笑

何故にこういった話をするかというと、
実際、中途半端な数があると・・・・・という例を昔見たことがあるんですよね。

「魔法の教科書」というのがキーアイテムっぽくなっている演技で、
その本を読んで魔法を起こしてゆく・・的な設定なんですけど、
後半の方でその教科書を分裂させて3〜4つくらいに増やしていくシーンがありました。

謳歌
そこは・・・
そこは・・・
仮にその技術が出来たとしても増やしたらあかん・・・
てか同じ本を増やしても本としては意味が・・・・・・

ご本人に伝えたいわけではないのですが、
今はその部分は変えられているようで、「象徴するモノは世界にひとつでいい」というのは自分だけの意見というわけでもなさそうです。

フランス人著名写真家から言われたこと

まずはこちらの私の宣伝材料写真をご覧ください。

後輩
は?加工し過ぎ。こんなかっこよくないやろ

という意見は横に投げて、

こちらの写真はショーの世界では有名なフランス人写真家Zackary Belamyに撮って編集などして頂いたものです。

撮影前、彼との打ち合わせではこんな会話をしていました。

謳歌
色んな道具を一枚の写真に並べたいんですよ〜
ザカリー
・・・それは絶対にやめた方がいい
謳歌
え?だってこれもできるしあれもできるし、それを写真で表現できたらと思って
ザカリー
いいか、あれこれ色んなものを1枚の写真の中で陳列するのは、私は無力ですと言っているようなものだ。
あれもできますこれもできます・・・それが事実だったとしてもだ。
謳歌
そうなんですか・・
ザカリー
ああ、私を信じて、道具は単一にするんだ。
謳歌
そうしたいけど、出来ることがこれだけって思われてもちょっと・・
ザカリー
大丈夫だ。編集で入れる文字をillusion”S”と複数形にするから。
謳歌
なるほどなーーーーその発想はなかった

というわけで出来たのがこの写真。


単一のものを持つインパクトは確かにありそうです。

デザインも写真もアクトも、人に提示するものごとって共通していることが多いです。
結局、何であってもそれを理解する処理するのは人間の脳ですから。

ではまた次の記事で!

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プロフィール

パフォーマー 謳歌/Ouka

動くだまし絵”と評されたパフォーマー。
最近は「スッキリ」に出演。
YouTube500万、ブログ記事1200RT、出演22ヶ国。
クラウドファンディングで国際エンタメ公演TrueActを主催。

↓twitter
https://twitter.com/performerouka