謳歌 Oukaです!
自分のパフォーマンス人生で、一番の失敗。
それについてお話しさせてください。
一番って正確には何かっていうと、
最も記憶に残る”失敗”なんです。
あれは一生忘れなさそう。
僕の手の中では確かに成功した
ある日のこと、僕はダイニングバーでテーブルマジックのお仕事をしていました。
各テーブルごとにマジックをお見せして回る、専門用語でテーブルホッピングというやつです。
あるテーブルに着いた時。
明らかに、新入社員の集団でした。6人くらいだったかな。
そしてひとり落ち着き払っている中年の上司がいました。
ホントにドキっとしました、なぜならその時僕は大学を出てプロ1年目。
本当なら、新入社員側にいるはずだったんです。
でも僕は就職活動を途中でやめて幸か不幸か独立してプロ活動していました。
ちょっと前まで同じ大学生だったはず。だから親近感というか、このテーブルは成功させなきゃと思ってテーブルにつきました。
でも雰囲気が普通じゃなくて。
新入社員のみなさんは、ガチガチに緊張していて。
きっと会社に就職したと思ったら上司にバーに連れてこられた
ってシチュエーション。
上司の人は「いやいやみんなそんな緊張しなくていいんだよハハハ」みたいなことを言っていましたけど、
まあそりゃ緊張しますよね。
会社員になってこれから企業で働くってだけでめちゃくちゃ不安だろうし・・。
そんな中自分ができることは、自分の技術(ここではマジック)をガッツリ披露することだ!
そんなノリでマジックをはじめました。
5-10分後、そのテーブルを離れる頃。
全て成功しました。
僕の手元の中では。
でも場の雰囲気、新入社員の緊張感や居心地の悪さは何も変わりませんでした。
悔しかったです。
ちょっと前まで、同じ大学生だったはず。
勝手にお客さんに仲間意識みたいなのを感じて、空気を少しでもやわらげられたらよかった。
でも出来なかった・・・。
昔の僕にとって技の成功は”成功”だったけど、
お仕事としてお客さんと対面した時、技の成功は”成功”とは限らない。
痛感しました。
この時から、段々とお客さん目線ということを意識するようになり、
今日の僕がいます。
この出来事がなかったら少し違っていたかもしれません。
4月のこの季節、いかにも新入社員って感じの方を見ると、
その時の記憶が思い出されてます。
今日も新入社員な方を見かけて思い出したので記事にしてみました。
ではでは、また次の記事でお会いしましょう..!