謳歌 Oukaです。
一部業界では話題になっている話なのですが、
改めて自分も思うところをブログにしてみました。
簡単に言うと
多くのパフォーマーが憧れていたアジア最大フェスが今年からノーギャラにすると発表。
新聞やテレビでも報道されるほどの話題となりました。
そもそも大道芸ワールドカップとは?

出典 http://ichiba.eplus.jp/daidogei.html
アジア最大級のパフォーミングアーツの祭典。
「街をシアターに」というコンセプトで、
世界中・日本中からサーカスアーティストやパフォーマー、
マジシャン、コメディアンなどジャンルを問わず100組以上が出演する夢のような4日間。
静岡で開催され来場者数は150万人以上、経済効果は20億円を越えると見られています。
海外勢が参加するワールド部門、主に国内勢のオン部門、そして登竜門的な扱いのフリンジ部門とランクがあり、
オン部門に出演するのが目標というパフォーマーもたくさんいます。
僕もかつてはそうでした。
(フリンジは途中から名前変わりましたが、混乱しちゃうのでこの記事では昔の年度もフリンジ部門と統一します)
僕の場合は
2010 フリンジ部門
2011 フリンジ部門
2012 フリンジ部門
2013 オン部門
2014 オン部門
2015 オン部門
という感じで6年連続で出演してきました。




正直めっちゃくちゃ楽しくて、夢のようで、
キラキラした時間でした。
問題点
今回話題・問題になっているのは
・オン部門(≒日本人の最高峰)は今年からノーギャラで募集するとの発表があったこと。以前は9万円の出演料。
・費用を削って何かをするというがその何かが不透明なこと。
・説明が求められ、説明会を開くも、その説明会では結局わからないことが多かったこと。
・その後「やはりお支払いします」に変わったこと
多くの方が指摘しているのはこのあたりでしょうか。
より詳しく知りたい方のために、
Togetterまとめも貼っておきます。
かなり多くの方が憤慨されてますね・・。
ここまでは、こういうことがありましたよ、という話です。
ここからは僕の個人的に思うところです。
問題ナシ。
え、いや実際、問題ないですよ。
だって、依頼しておいて後からノーギャラですだったらダメですけど、
「ノーギャラという条件です、それでご理解いただける方はご応募ください」
というだけですから・・・。
問題あるかないかで言ったらないと思います。
もちろん、応募者が減ったり、不信感を抱くひとが出たりするでしょうけど、
それを考慮してもノーギャラにしようと決定されたのですから。
ただ、運営がノーギャラで募集することが問題ないのと同様、
出演者がノーギャラだと例年のように頑張りきれないのもまた認めなくてはならないですよね
(この辺はsyanさんと近い意見です。)
僕も2015年は本当に静岡のためだけに
「オーディション」ってショーを作って、
声優さんにそのために音声を依頼して、
お客さんを巻き込んだショーをやったなあ・・・
優勝したらがあの静岡に出演できる!というオーディションを受けに来たパフォーマー。という設定のショーを静岡でやりましたw

憧れの舞台、年に一回の一大イベントだから新しいものを作ろうって気持ち
費用も出るし新しいものを作ってぶつけようって気持ち
こういう気持ちが削がれてしまったパフォーマーさんは少なくないように思います。
チップのみでやらなきゃいけなくなったら、
そりゃ一回のためだけにウケるかどうかわからない新作をぶつけたりできませんよね。
関係ないけど普段アート系の方が今年だけバリバリチップで稼ぐ芸風やったら一周回ってめっちゃアートだと思います
「そういうマイナスなことが起こったとしても、それを考慮してもやはりノーギャラにしよう」と運営のみなさんが決めたというだけのこと。
(それを考えずにノーギャラにしたとはさすがに考えられないので)
再三になりますが、ノーギャラ募集自体に問題はないと思っています。
出演依頼をしてノーギャラですならアウトですけど、あくまで募集してるだけですからね。
実際、ノーギャラで出演者を募集しているイベントってたくさんありますよね。
そのほとんどは単に出演者が集まりにくいだけで、今回の静岡ほど批判されたりしていません。
じゃあなぜ静岡には新聞やテレビを巻き込むほどの炎上騒ぎになったのか。
やっぱり静岡オン部門が
多くのパフォーマーの目標・夢の舞台
だからじゃないかなって思います。
これだけ話題になるのは愛されている証拠だなあって思います、ホントに。
結局反発を受け、オン部門(≒日本人)にも出演料は出るということに変更がありましたが、
応募数はわずか6組と報道されました。
例年何百組と応募あった気がしたんですけど、大変なことになってますね・・。
今は正直、今回の騒動でいままであった
「憧れの舞台」「アジア最大・最高峰」というキラキラ感は減ってしまったように思います。
マイナス面も考えて決定した募集要項自体には問題はないというのが僕の考えです。
が、自分が出演し、自分が好いた空間にあったキラキラ感が減ることに、どこかさびしさを感じてしまいます。
それでも、当日は日本人も海外勢も素晴らしい芸を披露して、
たくさんの人が笑ったり驚いたり感動したりする、
夢あふれる空間になっていることを願っています。